20.9世紀少年

花束を君に

コナンになりたかった話 【血だまりの赤ペン先生】

f:id:twentypointnine:20190602034517j:image

 

自分の人格を形作ったアニメは何かというと名探偵コナンだと思う

小学生の頃に近所のレンタルビデオ店で一番借りたのは他でもないコナン

例えば、ホラー映画が好きなくせに、怖くて単発じゃ借りづらいっていうシチュエーションで必ず名探偵コナンを抱き合わせて借りるわけです

 

バイオハザード アポカリプス」と「迷宮のクロスロード」

「28日後」と「ベイカー街の亡霊」

呪怨」と「時計仕掛けの摩天楼

 

コナンがいればホラーも乗り越えられる

まさに「キミがいれば」

ってかよくよく考えてみると小学生に「28日後」貸し出す店は今思うとクレイジーってかアウトっすね。

おかげさまで見事にトラウマを植えつけられました。

 

そして、将来の夢はもちろん「工藤新一」

尊敬する人は「江戸川コナン

 

そんな平成のシャーロックホームズに憧れた一人の小学生の

微笑ましくも心底恥ずかしい勘違いエピソードを、最新作観に行ったら思い出してしまったという話です

 

小学校の校庭の隅にモコっとそびえ立つ丘みたいな場所がありました

 

その山は小学生くらいならすっぽり隠せるくらいには高さはあって、そいつを挟む形でクラスメートと遊んでいました

そいつが反対側に言った瞬間に事件は起きた…

 

「うあああああああああああああああああああ」

叫び声がアスレチック場一面に轟き、みなびっくりして「ダイジョーブ???」と駆け寄る

 

割と派手に脚を切っていた

 

ですが、優しい友達に恵まれているのが自慢の我が母校

苦痛に歪むそいつの肩を支え「一緒に保健室に行こ!」と助け合う、なんとも素敵な空気がそこにはありました

帝丹小学校だとこうはなりません

 

そんなハートフルな仲間たちに目もくれず、顎に指二本あて、現場に残る血痕を一人ジーーーーーーッッと眺める一人の少年

 

誰とは言わん

 

石畳に血が飛び散っている・・・ 

この状況にワクワクしないわけがありません

「この事件現場! 名探偵コナンで見たことがある!」

進研ゼミは第1章でリタイアしたけど、名探偵コナンは読み込んできたと自負する少年探偵にとっては、目の前の広がる血みどろこそが赤ペン先生なのでした

 

赤ペン先生のコメント「事件の匂いがするなぁ? 工藤」

 

想像の世界じゃ全てのつじつまが合う

なんと素晴らしきことかな

 

事件現場にコナンが入ると決まって毛利小五郎が「コラ坊主!入るなつってんだろ!!」と追い出すものだけれど、

血だまりをウロつく少年を咎めるものはいない

そもそも事件現場ですらない

さらにいうと現場保存という概念が少年にはなかった

 

それでも妄想という名の推理力を景気のいい回転寿司ほどにフル回転させ、ついに少年の頭に電撃が走った

 

テケテケテwww!!

テケテケテwwwwww!!

テンテンテンテンテン!!!!

ミョーンwwwミョーンwwwミョーンwwwミョミョーンwww!!!

ミョーンwwwミョーンwwwミョーンwwwミョミョーンwww!!!

ミョーンwwwミョーンwwwミョーンwwwミョミョミョミョwww!!!

ツケテレッッテテwwwwww

 

ど〜〜〜〜〜ん!!!

迷探偵コンラン

 

俺は小学生探偵 「自称新一」!

クラスメートの「もう名前覚えてお蘭」と裏山に遊びに行き、生い茂ったペンペン草を刈り尽くす怪しげな遊びをしていた!

ペンペン草を集めることに夢中になっていた俺は、反対側で怪我をした仲間に気がつかなかった

俺はそいつに目もくれず ハゲ山に広がる血溜まりを・・・

ただ無心に見つめていた!!

 

「血を見ていることがバレたら 俺の印象に危害が及ぶ」

 

未来からの助言は届かず、突発的に「ここで転んだんだ!」と自明の事実に気づいたオレは

「お蘭」が怪我をした場所ですっ転んだ!!

 

~以下、劇場版のたびに変わる解説補助パート~

 

 阿笠博士(脳内)は小さくなった俺のためにこんな探偵グッズを作ってくれた!

 

  1. ゴム糸型変声機(赤白帽にぶら下がってるゴム。しゃぶったシミ付き)
  2. 時計型麻酔銃(スコッティの空箱をハサミで切って腕に巻いた)
  3. キック力増強シューズ(上履きの側面にメグミルクの蓋を貼り付けた)けど

 

「事件の真相? ああ二人揃って転んだ理由ね・・バーロォ... 簡単さ」

「山からぶち抜いたペンペン草に足を滑らせた、それだけだよ」

 

「たった一人も友達救えぬ」

「Noセンキューです迷探偵」

「仁術は一夜にしてならず」

 

というわけで、コナンって性格も含めてカッケェなって話です

そしてあのカッコ良さの一側面に気付いて自分を磨くでもなく、ダラダラと10代を終えた自分が一番怖いっていう話でもある

 

コナン描いてる青山剛昌先生は本当にリスペクトしてゆ

すごい。

でも黒の組織パートをもうちょい早くお願いです