20.9世紀少年

花束を君に

B'z NEW LOVE 感想#3 WOLF

 

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【犬だって本音で吠えたい!】のコーナー

僕のこと「隅から隅まで舐め回したい」とか歌っておいて

狼さんにはカッコよく歌うのおかしくないですか

嫉妬してるかって? しますよそりゃ 

 


B'z / WOLF

なんてったって、犬のご先祖様ですからね 

 

と言うわけで、今日は「WOLF」をしっかり聴いてきました

今回はたっぷり聞き流した上で歌詞を読み込みました

ってか歌詞が頭に入ってこなかったから歌詞カードを読み込む羽目になった

というのもアオーンとか、イントロの涼しい音色のカッティングの合間に「シャキーン!」と切り込みが入るので

TAKが冷たい氷嚢を稲葉さんの股間に押し付けて、思わず声が漏れる稲葉さん

という謎の絵面が浮かんで、歌詞が頭に入ってこなかったからなんだけど

 

ところで、自分が好きな動物の一つは「狼」でして、コイツを題材にした作品は無条件にタッチしたくなるのですが、今回はB'zからなので願ったり叶ったりです

狼という動物に抱くイメージとして、やっぱり「3匹の子豚」とか「赤ずきんちゃん」といった「恐怖」、「狡猾さ」「獰猛さ」「不実」とかいった負の面が強いんですけど、

題材として魅力的なのか多くの作品にも取り上げられており、その解釈の仕方は千差万別

 

ある人にとっては「孤高の存在としての自負心や、孤独につきまとう虚しさの象徴」だったり

またある人の解釈では「恐れられる存在である自分と、本当の自分との齟齬に悩む存在」だったり

「獣の本能から滲み出る色気を武器に幻惑するキケンな存在」だったり

人間が欲しいと願うあらゆる力強さの象徴でもあり、抗えない本能、呪縛、穢れの象徴でもある

だからケモノとニンゲン狭間で揺れ動く繊細な心情を表現するのにぴったりな動物

無数の味付け方があって、それらを食べて比較することで作り手の思いが滲み出てくるというなんとも美味しい題材なのです

まさに動物界の山崎賢人

そんなオオカミがB'zと組んだときた

ええやん!

ここからは

主演オオカミ俳優 山崎犬人(略して山犬)はB'z監督が演出する舞台への出演を打診され、台本を受け取っていた

舞台演出(サウンド)もすでに出来上がっているので見学も是非、とのことだったがなんといっても超人気若手俳優

忙しい身だったのでまずは下見をしつつ、台本を読んで受けるかどうかを判断することにしていた

 

 という謎の設定で、歌詞を読んだときの感想をライブ形式で書いてみようと思います

稲葉浩志流のWOLF

 速いクルマが好きなのさ

疑いない性能

痛いくらいに風を切り

すべてを忘れ 

主人公がかなりヤンチャな性格なのではないか?と山犬は想像した

多分、世代は30〜40代

仮に20代だとしても近頃の素朴な若者は浮かんでこない

山犬は都会育ちの20代だったので、この世代に多いことだが車にはあまり興味がない

それに生命エネルギーを放って闘うサザエさんみたいな髪型の高校生

無口なエスパー高校生

呪われた女の子を救わんと奮闘するフツーの高校生とか

はたまたドSな高校生

といったティーンの役柄が多かった

 

しかしそこは山崎犬人

クソッタレなトップホスト役も演じたことは過去にあるし、おじさんという新しい役を演じることで演技の幅も広がる

少々面食らったが、やりがいはありそうだ

 

「風を痛いと感じるってことはオープンカーですかね」

そう尋ねるも、脚本担当稲葉はただ一言

「自由に解釈して演っちゃって」

・・・まぁ深く考えずとも、金銭的にゆとりのある人間か、または無理してスポーツカー買っちゃうような自尊心やプライドが強いタイプが目に浮かんでくるよな

 

 鏡の前ボタンを留め

覚悟をきめてドアを開けよう

人との関わりを完全に断ち切るような人間は鏡の前でボタンを留めるなんてことしないので、コイツはここは当然これから人に会う、または見られることを気にしているのだろうか・・・

服装だけじゃなくて心も引き締めるわけです。

心身をぎゅっと結んで、なかなか清潭な印象じゃあないですか

この時点で「不実なオオカミ」ではないことは確定かな

芯があってスマートな印象

ふーん、稲葉さんは自分をそう味付けするのか…

…いいじゃないですか

 

俺は荒野

甘えりゃGame Over

愛を語るにゃ風が強い

lilke a ローラーコースター

止まぬいざこざ

揺れる心押さえつけて

君の目だけを見て吠える

 俺は荒野?

荒野は過去作で場数を踏んだ得意なフィールドではあるが、「俺は荒野」とは一体どういう心情なのかと、首をひねってしまった

ここはひとまず置いておこう・・・

それよりも、

総合演出を担う松本孝弘氏のヒヤリとしたカッティングと、しっとりと湿度のあるホーンセクションがほんのりと湿度を与えていおり

涼しいが月は霞に滲む

そんな荒野に仕上がっている

舞台に足を踏み入れた山犬はその空気感に舌を巻いた

まさに地に足ついた仕事というべきか

 

そして、次の2行

「甘えりゃGame Over」というワードから、主人公はこの世をゲーム感覚で渡り歩く理知的な性格であり、信じられるのは己だけだと考えている印象を受ける

厳しいこの世界では愛だのといった馴れ合いは命取り

「俺は荒野」という言葉の意味が掴めたような気がした

主人公にとってこの世界は厳しい風の吹く、乾いた荒野であり

そこで息切らして生きるために、他人に対してもドライに徹している

ここまで目を通して「主人公は割り切った性格の持ち主」であることを掴んだ山犬だったが、別の表現に目を細めていた

 

「ローラーコースター」????

荒野に遊園地があって、ジェットコースターがそびえ建っているの???

ただ、ここは単純に「制御の効かないまま天から地へと振り回される、怖くもあるがスリルもある人生」を例えているんだと思うことにした

やっぱり主人公はこの世界を遊びの一種として見ている節があるのだろう

 

「稲葉さんの脚本にはよくあることで、つまりは謎のマテリアルを舞台に放りこんで違和感を生み、観客の注意を引くギミックなんです。ただ滑ることも多い。 今回はギリセーフですね。(ある事情通)」

 

止まぬいざこざ

揺れる心押さえつけて

 

勢いに任せてりゃトラブルも増える

それでも、オオカミは牙を食いしばり、走る

うん、うん。なるほどなるほど

ここまで台本を読んできて「バイタリティ溢れる孤高の男が人生をかけて勝負する。愛なんて信じない」そんな逞しいが共感性に欠ける

そんなイメージを抱いた、が

 

君の目だけ見て本音だけ吠える

仮に、この荒野にもう一人誰かがいたとしても、男は嘘をつかない

目を見て、相手の軸を見据えて語りかけようとする

 

おいおいおいおい、 キュンとするじゃないですか!!もうっ! 得意っすよそういうの!!!

事務所的にも大賛成っしょこれ!

 

嫌われることを恐れて

なにかを為せるというの?

主人公は人の目なんか気にしない

己の信念に従うのみ

うんうん

吹けば飛ぶような

同情がちらほら

そんなものに振り回されない

一人ぼっちでも本音だけ吠える

人からの非難や争いだけじゃなくて、半端な優しさも男は欲しない 

人の目があるから本音を言うのでもなく、己の信念に向けて気持ちを吠えるんだと

いろんな役を演じてきたオオカミでも、ここまで孤高な役を演じることはほとんどなかった・・・

マジで? 俺でいいんですか? 

これ岡田准一さんにオファーした方がいいじゃないんですか?

欲望のオールスター

友情なんかいいエサにされる

教えてよ愛があるなら

すべて投げ出してもかまわない

君のために本音だけ吠える

友情ですらどうでもいい

ここまでくると相当孤高で高尚な精神の持ち主・・・

心底、他人ってものを信じられない

価値を感じない

もしも、そんな乾ききった心を潤す愛があるんだとした、今まで築いたすべてを投げ出して殉じよう

そして、そんな存在に心当たりがあるのかもしれない

 

「君のために本音だけ吠える」

そうすることで、愛の存在を見定めようとしている

人生を賭けて勝負するためにオオカミはボタンを閉めて、覚悟を決めてドアを開けるのだ

 

台本を読み終えた山犬は感激していた

ここまで清々しい役は今まで演じたことがなかった

そして、これから始まるロマンスをも匂わせている

いいじゃない! うまく演じきれるかどうか不安は残るが、俳優として挑戦してみたい

 

こうして出演を承諾しましたとさ

おしまい

 

感想 オオカミとして珍しいキャラ設定

歌詞には全く共感できないんだけど、一つの理想像としてかっこいいと思う

海外だと陰惨なオオカミが多かったりする一方で、日本だと孤独、孤高とかいったキャラづけが多い感じがするんですよね

そう言う意味では稲葉さんのオオカミは日本人らしいオオカミ像なんですけど、よりアクティブでスマートな印象

「隅から隅まで舐め回してみたああい!」なんてキャラ付けされる犬とは大違い

バブがいじけちゃうぞ(存命かしら、バブ)

 

個人的には艶かしくて野性味があるタイプのオオカミキャラが好きなので、「You Pray, I Stay」の際どいエロさで演出してくれたら10000000000000点満点でした

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